たまらない夜

はじめて見るバンドのライブってどうしてこんなにも胸がときめくのだろう。久しぶりに楽しみにしていたライブだった。名古屋でも好きなライブハウスで、もう7年くらい前から知ってるバンドとの対バン。チケットを取り置きした時から楽しみにしていた。できるだけ残業しないように、と思ったけど結局頼まれた仕事が終わらなくてぎりぎりになってしまった。繁華街の職場だからライブハウスからは遠くないけれど、受付でお金を払ったときにちょうど曲がはじまった。

 


キイチビール&ザ・ホーリーティッツ 「たまらない夜」(Official Music Video)

 

2曲目が一番好きなこの曲だった。『たまらない夜』今の私が聴くとエモすぎて死ぬ。「頑張ればどこかしら 行けたかな やれたかな ゴミ箱に放り投げたから もう忘れた」「いつまで夢見て やりたいことそんなにないだろ」適当な会社に就職して絶賛後悔している新卒1年目に染みる。まぁ、やりたいことがあるから会社は1年以内に辞めるので、今聴くと少しその心が折れそうになるんだけど。4月に入社したのと同時にこの曲と出会ったから1ヶ月ずっと聴いてた。別にそういう私情がなくても、キイチビールさんの声とこのメロディラインと鍵盤の音聴いたらエモすぎて死ぬでしょ(2回目)なんか書くと薄っぺらいけど自分にとっては大事で大切な曲です。

 

絶対お酒飲みながら聴きたかったから3曲目で速攻お酒頼んで飲みながらフロアで見てたけど、音のうねりがすごかった。なんであんなにうねってたんだろう。でも気持ちよかったなぁ。増幅された螺旋状の音が空気を震わせて、耳から細胞全部に入ってくる感じ。軽いアルコールと相まってぐるぐるして、気持ちよかった。自分が鍵盤しかできないし鍵盤が好きなのもあると思うけど、鍵盤があるのが良い。キイチビールさんは歌よりギターのほうが自己表現というか感情が出てる気がして珍しいタイプのボーカルだなと思った。あれで歌に感情が乗ってたら2曲目で泣いてたな。後半のほうが歌にも感情が出てた気がした。新曲、私は1曲目にやってた狐の歌が好き。母は透明電車が好きだそう。妹はかっぱえびせんだけど聴けなくて残念がってた。

 

物販行ったらKDさんがいてちょっと話した。YouTubeで見て好きになってライブ来ました~って言ったら喜んでくれたけど、やっぱりライブまで足を運ぶのってなかなか労力がいることなのかな。自分がどうしてもライブ至上主義というか、どんなバンドを好きになってもライブに行くまでは入れ込めないタイプだからライブに行かないでも好きでいられる人とは根本的に価値観が違うなと思う。ライブ見ないと音源だけじゃ分からんのだ。それは私がライブハウスに憑りつかれていた(いる)からなのもある。サカスプは予定があっていけないので次の名古屋も早めに決まってくれると嬉しい。

 

対バンのプププランド、思い返せばもう7年くらい知ってた、というかライブに行ってた。でも今日の前に見たのは1年以上前な気がする。曲の幅もアレンジも増えてて声がさらに伸びて通ってて驚いた。12月に出た新譜そういえば買ってなくてはじめて聴いた曲も多かったんだけど知らない私が聴いてもフォークソングだった。母は上機嫌だったなぁ。見ていたお客さんも年齢層高めの人がちらほらいた。キイチビールがあれほどうねっていたからと思ったけど、プププランドは重なりがしっかり聴こえてうねってはなかった。やっぱりバンドの特性なのかな。螺旋と直線って感じ。相変わらず自由なMCでアンコール前にちょっと色々やってくれたの嬉しかった。7年前にこのバンドを教えてくれたあの子は元気にやってるかなってちょっと思い出したりした。

 

とても素敵な夜になりました。ちょっとずつ思い出しながら、明日からもまた日常を滞りなく終える作業。おやすみなさい。